前書き
もし今、あなたがこの本を手に取ってくださったのなら。
きっと、何かを探している最中なのだと思います。
それは、経営の答えかもしれません。
会社の未来かもしれません。
自分自身の役割かもしれません。
あるいは、言葉にはできない何かかもしれません。
私自身も、長い間探し続けてきました。
もっと良い方法があるのではないか。
もっと正しい答えがあるのではないか。
もっと自分らしい生き方があるのではないか。
そう思いながら、本を読み、人に会い、仕事をし、考え続けてきました。
けれど、ある日気づいたのです。
人は、新しい自分になるために生きているのではない。
本来の自分を、少しずつ思い出していくために生きているのではないか、と。
この本は、何かを教えるための本ではありません。
考え方を変えていただくための本でもありません。
成功法則をお伝えする本でもありません。
一つひとつの問いを通して、あなた自身の中に、もともとあった答えと出会っていただくための本です。
ここに書かれている問いに、正解はありません。
誰かと同じ答えになる必要もありません。
あなたが感じたこと。
あなたの中に浮かんだ言葉。
そのすべてが、この本にとっての大切な答えです。
もし途中で立ち止まりたくなったら、立ち止まってください。
考えたくなったら、本を閉じても構いません。
この本は、一気に読み終えることを目的としていません。
あなた自身の歩幅で読み進めていただくことが、この本にとって一番自然な読み方です。
読み終えたとき、何か新しい知識が増えている必要はありません。
ただ少しだけ、
「そうだったのか。」
「私は、これを探していたのか。」
そんな静かな感覚が、あなたの中に残っていたなら。
この本は、その役目を果たせたのだと思います。
それでは、一緒に歩き始めましょう。