DX担当者がいなくても業務改善は始められる
DX推進に専任担当者がいなければ何も始められない、というわけではありません。大切なのは、専任者がいるかどうかよりも、役割が整理されているかです。社内には、改善の目的を決める人・現場の状況を話せる人・判断する人・運用に関わる人が必要です。そのうえで、日常業務とは違う視点が必要な部分を外部伴走者が担うと、現実的に進められます。
- 改善の目的を決める人(経営者)
- 現場の状況・実態を話せる人(現場担当者)
- 判断する人(投資・運用方針を決める)
- 外部とやり取りする社内窓口(兼任で可)
外部伴走者が入る場合でも、社内窓口がいなければ現場の実態や判断基準を確認できません。社内だけで抱え込むと止まりやすい一方、丸投げでも定着しません。専任担当者がいない会社では、社内の窓口と外部伴走者が役割分担しながら進める方法が現実的です。
DX推進の担当者がいない会社で起きやすいこと
担当者がいない会社では、改善したい課題があっても誰も動けない状態になりやすいです。次の4つが典型的なつまずきです。
具体的に進める人がいない
見積作成を効率化したい・Excel集計を減らしたい・案件管理を見える化したい・AIを使ってみたい。こうした話が出ても、日々の業務が忙しいと具体的に進める人がいません。
現場任せになり後回しになる
現場は業務の実態をよく知っていますが、日常業務をこなしながら棚卸し・改善案の設計・ツール選定・運用ルール作成まで行うのは大きな負担です。結果として改善が後回しになります。
ツール導入だけで終わってしまう
便利そうなシステムやアプリを導入しても、誰が入力し・誰が確認し・どの業務に使うのかが曖昧だと定着しません。使われないツールが増えるだけになりかねません。
経営者と現場の認識がずれる
経営者は全体を見える化したい、現場は入力負担を増やしたくない、管理者は数字を見たい。こうした認識を整理する役割がないと、DX推進は止まりやすくなります。
DX推進に専任担当者は必ず必要なのか
専任のDX担当者を置くことは、中小企業では難しい場合も多いです。専任者の有無より、役割が整理されているかが重要になります。
兼任でも進められる
営業・総務・経理・事務・管理者が本業と兼任しながら改善に関わることもあります。専任でなくても、役割がはっきりしていれば前に進みます。
社内だけだと止まりやすい
業務フローの整理・改善優先順位の決定・ツール設計・AI活用の判断には、日常業務とは違う視点が必要です。社内だけで抱え込むと止まりやすくなります。
中小企業でDX推進が止まりやすい理由
DX推進が止まるのは、意欲がないからとは限りません。進める役割と順番が決まっていないことが大きな原因です。
現場が忙しく改善時間を取れない
見積・受注・請求・顧客対応・入札書類作成など、日々の業務が優先されます。改善が必要だと分かっていても、目の前の仕事を止めることはできません。
業務フローを整理できる人がいない
現場は自分の業務を知っていますが、部署をまたいだ情報の流れやどこをシステム化すべきかを整理するのは簡単ではありません。業務全体の流れを見る必要があります。
ツールやAIの選び方が分からない
kintone・スプレッドシート・GAS・AIツール・既存システムなど、選択肢が多いほど判断が難しくなります。ツールから考えると、何を基準に選ぶべきか分からなくなります。
定着させる役割が曖昧
システムやアプリは作って終わりではありません。使われているか・入力されているか・古い情報が残っていないかを見続ける役割がないと、すぐ使われなくなります。
担当者がいない会社がまずやるべきこと
担当者がいなくても、目的の言語化から役割分担までを順に進めることで、DX推進は動き出します。
経営者が改善したい目的を言語化する
「DXしたい」「AIを使いたい」ではなく、何を変えたいのかを明確にします。見積対応を早くしたいのか・請求漏れを防ぎたいのか・案件状況を見える化したいのかを整理します。
業務棚卸しで課題を見える化する
どの業務に時間がかかり、どこが属人化し、どの情報がExcelやメールに分散しているかを確認します。棚卸しが改善の出発点です。
最初に改善する業務を一つに絞る
最初から全社を変えようとせず、見積依頼管理・案件管理・帳票作成・請求管理など、効果が見えやすい業務から始めます。
社内の窓口担当を決める
専任者でなくて構いません。外部伴走者とやり取りし、現場の情報を共有し、社内で確認を取る人を決めておきます。
外部伴走者との役割分担を決める
社内は目的・現場情報・判断を担い、外部伴走者は業務整理・設計・ツール活用・運用改善を支援する。役割分担があると進めやすくなります。
「何を変えたいか」を言語化し、業務棚卸しで課題を見える化してから、最初に改善する業務を一つに絞る
社内窓口と外部伴走の役割分担
外部伴走で進めるときの要点は、「社内が担うこと」と「外部が担うこと」を分けておくことです。丸投げでも抱え込みでもない、役割分担が現実的です。
目的・現場情報・判断
何を改善したいかという目的、現場の実態や例外対応の共有、投資や運用方針の判断、最終的な意思決定。会社の事情が分かる社内だからこそできる部分です。
業務整理・設計・ツール・定着
業務フローの整理、改善優先順位の整理、kintone・GAS・AIの設計、運用ルール作成、定着支援。日常業務とは違う視点が必要な部分を外部が担います。
この分担があると、現場は判断や確認に集中でき、外部は整理や設計に専念できます。外部伴走は「作って終わり」ではなく、現場で使われる状態に近づけるための支援です。
外部伴走でDXを進めるメリット
外部伴走でDXを進めると、現状整理から始められ、ツールより業務設計を優先できるといったメリットがあります。
現状整理から始められる
ツール導入ありきではなく、まず今の業務がどう流れているのか、どこにムダや属人化があるのかを整理できます。
ツール選定より業務設計を優先できる
どの業務を改善し、誰が入力・確認し、どこを自動化するかを決めたうえで、kintone・GAS・AIの使い方を考えられます。
社内の負担を減らしながら進められる
現場だけで改善を進めると日常業務との両立が難しくなります。外部が整理や設計を支援することで、社内は判断や確認に集中できます。
AI・kintone・GASを現実的に設計できる
まずkintoneで案件情報を一元管理し、GASで通知や帳票作成を自動化し、AIで商談メモや問い合わせを要約する、といった順番を考えられます。
定着まで見ながら改善できる
最初の仕組みがそのまま完璧に動くとは限りません。入力項目を減らす・画面を見直す・通知タイミングを変えるなど、現場で使われる状態へ近づけられます。
社内は目的・現場情報・判断、外部は整理・設計・ツール活用・定着支援。役割分担で無理なく進める
AI・kintone・GASを導入するときの注意点
AI・kintone・GASを導入するときは、担当者がいないまま進めない・役割を決める・AIに任せすぎない・小さく始めることが大切です。
担当者がいないまま進めない
社内で誰も内容を把握していない状態では運用が続きません。外部伴走者が支援する場合でも、社内で確認する人・判断する人・運用を見る人は必要です。
入力・確認・更新の役割を決める
誰がデータを入力し、誰が一覧を確認し、古い情報を誰が更新するのか。これが決まっていないと、仕組みはすぐに使われなくなります。
AIで全部解決できると思わない
AIは要約・分類・文章のたたき台作成・確認事項の整理には役立ちます。しかし価格・納期・仕様・顧客との約束・経営判断は人が確認する必要があります。
小さく始めて運用を見ながら広げる
最初から全業務をDX化しようとせず、見積依頼管理・帳票作成・案件管理など一つの業務から始める方が定着しやすくなります。(※kintoneはサイボウズ株式会社の登録商標または商標です)
販売代理店・入札企業で外部伴走が活きる業務例
販売代理店や入札企業では、次のような業務で外部伴走が活きやすいです。属人化や情報の分散が起きやすく、整理の効果が見えやすい領域です。
見積依頼・見積作成の仕組み化
顧客からの依頼・回答期限・商品確認・仕入先確認・見積提出・追客までを整理すると、抜け漏れを減らしやすくなります。
案件管理・商談履歴共有
営業担当者ごとに分かれている案件状況や商談履歴を会社として共有できるようにすると、管理者が状況を把握しやすくなります。
帳票作成・Excel集計の自動化
毎月同じ集計をしている、見積書や報告書を手作業で作っている、複数ファイルから転記している場合は、GASやテンプレート化で改善できる可能性があります。
入札書類・資格更新管理(入札企業)
提出期限・必要書類・添付資料・更新期限・担当者を管理することで、確認漏れを減らしやすくなります。
顧客対応履歴・営業引き継ぎ
担当者の記憶に頼らず、会社として顧客情報を残せる状態にすることが重要です。営業引き継ぎの仕組み化にもつながります。
AI経営革新株式会社が支援できること
AI経営革新株式会社では、DX推進担当者がいない中小企業・販売代理店・入札企業に向けて、業務改善の最初の一歩から伴走支援を行っています。まず業務棚卸しを通じて、どの業務が属人化し、どこに転記や確認待ちがあり、どの情報がExcelやメールに分散しているのかを整理します。
そのうえで改善ロードマップを作り、どの業務から着手するのか、どこでAI・kintone・GASを使うのかを設計します。
代表は前職でオフィス家具代理店に在籍し、営業担当者の業務を効率化するためのアプリ作成にあたり、現場の状況をヒアリングしてきた経験があります。直接営業を担当していたわけではありませんが、販売代理店の見積・案件管理・顧客対応で起きやすい課題を踏まえた支援ができます。これは前職での社内改革経験であり、AI経営革新株式会社として外部伴走で顧客企業のDXを推進した実績や成果を示すものではありません。
業務棚卸しで課題を見える化し、改善ロードマップを作り、どこでAI・kintone・GASを使うかを一緒に設計する
よくある質問
始められます。専任者がいるかより、役割が整理されているかが重要です。改善の目的を決める人、現場情報を共有する人、判断する人、社内窓口がいれば、外部伴走者と役割分担しながら進められます。
丸投げはおすすめしません。社内の目的や現場の実態、判断は社内にしか分かりません。外部は業務整理・設計・ツール活用・定着支援を担い、社内は目的・現場情報・判断を担う役割分担が現実的です。
経営者が「何を変えたいか」を言語化し、業務棚卸しで課題を見える化したうえで、最初に改善する業務を一つに絞ります。見積依頼管理や帳票作成など、効果が見えやすい業務から始めるのが現実的です。
ツールから選ぶと基準が定まりません。まず業務設計(どの業務を・誰が入力し確認し・どこを自動化するか)を決めてから、kintone・GAS・AIなどの使い方を考えます。一元管理→自動化→AI活用の順が現実的です。
要約・分類・たたき台作成・確認事項の整理などには役立ちます。一方で、価格・納期・仕様・顧客との約束・経営判断は人が確認する必要があります。自動化する部分と人が判断する部分を分けて設計します。
まとめ|社内窓口と外部伴走の役割を整理して小さく始める
- DX担当者がいない中小企業でも、業務改善は始められる
- 外部へ丸投げではなく、社内に目的を決める人・現場情報を共有する人・判断する人が必要
- 専任者の有無より役割の整理が重要。社内窓口と外部伴走者で役割分担する
- まず目的を言語化し、業務棚卸しで課題を見える化し、最初の業務を一つに絞る
- 社内は目的・現場情報・判断、外部は業務整理・設計・ツール活用・定着支援を担う
- AI・kintone・GASは一元管理→自動化→AI活用の順で、小さく始めて運用を見ながら広げる
DX推進の担当者がいない中小企業でも、業務改善を始めることはできます。ただし、外部にすべてを丸投げすればよいわけではありません。社内には、目的を決める人・現場情報を共有する人・判断する人が必要です。外部伴走者は、業務整理・改善優先順位の整理・ツール設計・AI/kintone/GASの活用・運用改善を支援する役割です。まずは、何を改善したいのかを言語化し、業務棚卸しを行い、最初に改善する業務を一つに絞ることが大切です。「社内にDX担当者がいない」「AIやkintoneを使いたいが進め方が分からない」「現場に定着する仕組みを作りたい」という場合は、社内窓口と外部伴走者の役割を整理し、小さく始めるところから、無料相談をご利用ください。