業務システム化

分納管理システムとは?
複数回の納品予定・数量・進捗を一元管理する方法

2026年6月23日 約17分で読めます AI経営革新株式会社
複数回に分けて納品する商品の予定・数量・残数を確認しているイメージ

「一つの受注を複数回に分けて納品している」「どの商品を何個納品し、残りが何個なのか分からない」「一部を納品しただけなのに、案件が完了扱いになっている」——販売代理店では、商品の入荷時期・顧客の希望・納品場所などにより、一つの受注を複数回に分けて納品することがあります。

分納を案件単位の納品日だけで管理すると、一部商品の納品予定・累計納品数量・未納数量を正確に把握できません。分納管理システムでは、受注明細と複数の納品予定・実績を関連付け、残数がなくなるまで進捗を追跡します。この記事では、分納管理で必要な情報・受注から完了までの流れ・販売代理店における活用方法を整理します。

分納管理で起こりやすい問題

分納を案件単位だけで管理すると、複数予定の表現・商品別の納期・残数の把握・部門間の認識・納品書や請求との関係で問題が起こります。

01

一つの受注を複数回に分けて納品する

同じ商品を数回に分けて納品する場合もあれば、商品ごとに異なる日に納品する場合もあります。案件に納品日を一つだけ登録する方法では、複数の予定を表現できません

02

商品ごとに仕入先・納期が異なる

一つの案件に複数メーカーの商品が含まれると、入荷日も異なります。一部の商品だけ先に納品する場合は、商品・数量ごとに予定を管理する必要があります。

03

納品済み数量と残数が分からない

受注数量と累計納品数量を比較できなければ、未納商品や数量を確認できません。担当者が個別に計算していると、更新漏れや計算ミスも起こりやすくなります。

04

営業・事務・顧客の認識がずれる

営業は顧客との調整内容、事務は納品書の情報だけを把握しているなど、部門間で異なる予定を認識する場合があります。

05

納品書や請求との関係が曖昧である

分納ごとに納品書を作成するのか、請求は分納ごとか全納後かなど、案件や契約によって処理が異なります。

分納管理システムとは

分納管理システムとは、一つの受注明細に対して複数の納品予定と納品実績を登録し、未納数量を管理する仕組みです。基本的には、次の関係を持たせます。

📋 関連付けて管理する情報
  • 受注した商品と数量
  • 一回目の納品予定日と予定数量
  • 二回目以降の納品予定日と予定数量
  • 実際に納品した日と数量
  • 累計納品数量
  • 未納数量
  • 完了状態

案件単位ではなく、商品・明細・納品単位で管理することが重要です。ただし、単純に「受注数量-納品数量」で残数を計算できない場合もあります。受注後の数量変更・キャンセル・返品などを考慮し、履歴を残す必要があります。また、システムは予定と残数を把握するためのものです。仕入先や物流の事情による納期遅延そのものを防ぐものではありません。

管理したい主な情報

分納管理では、顧客/案件/受注番号・商品/型番/受注数量・納品予定日と予定数量・実際の納品日と数量・未納数量/残数・納品先/担当者・変更理由/連絡履歴を管理します。

顧客・案件・受注番号

どの顧客の、どの案件・受注に関する納品かを明確にします。見積・受注・発注・納品書・請求を関連付ける共通番号があると管理しやすくなります。

商品・型番・受注数量

商品名だけでなく、型番・仕様・単位・受注数量を登録します。

納品予定日・予定数量

納品一回ごとに、予定日と予定数量を登録します。予定数量の合計が受注数量と合わない場合は確認できる仕組みが必要です。

実際の納品日・納品数量

予定ではなく、実際に納品が完了した日と数量を記録します。

未納数量・残数

有効な受注数量から累計納品数量を差し引き、未納数量を確認します。返品や数量変更がある場合は、それらを反映した計算ルールを決めます。

納品先・担当者 / 変更理由・連絡履歴

納品場所が複数ある場合は予定ごとに納品先を管理し、顧客側の受取担当者・自社の営業や事務担当者も関連付けます。予定変更の理由・変更日・顧客へ説明した内容・次回確認日も残します。

受注から分納完了までの流れ

受注確定から完了確認まで、おおむね7ステップで進めます。

STEP1

受注数量を確定する

顧客との合意内容を確認し、商品・数量・納品先を登録します。

STEP2

商品ごとの納期回答を確認する

仕入先からの回答を基に、どの商品をいつ納品できるかを確認します。

STEP3

分納予定を登録する

商品・数量・予定日・納品先を、納品回ごとに登録します。

STEP4

顧客と調整する

分納が顧客の業務や受入体制に問題ないかを確認します。顧客の同意や調整内容も必要に応じて記録します。

STEP5

納品実績を記録する

実際に納品した商品と数量を登録し、納品書などの関連書類をひも付けます。

STEP6

受注数量と累計納品数量を照合する

商品ごとに未納数量を計算します。

STEP7

完了を確認する

基本的には、すべての有効な受注明細の残数がゼロになった時点を完了とします。キャンセルや返品がある場合は、その処理も完了しているか確認します。

販売代理店における活用イメージ

販売代理店では、一つの案件に複数の商品と仕入先が関係することがあります。活用イメージとして、次のような流れが考えられます。

受注登録から請求引き継ぎまでの流れ

  1. 案件ごとに受注した商品と数量を登録する
  2. 商品別に仕入先の納期回答を記録する
  3. 入荷可能な商品から分納予定を作成する
  4. 営業と事務が予定を共有する
  5. 顧客へ納品日・数量を連絡する
  6. 納品後に実績と納品書を登録する
  7. 未納商品と残数を一覧で確認する
  8. 残りの商品について次の予定を管理する
  9. 納品実績を請求処理へ引き継ぐ

これは活用イメージです。分納ごとに請求するか、全納後に請求するかは、顧客との契約や社内ルールによって異なります

営業と事務が分納予定・未納数量を明細単位で共有しているイメージ

受注明細ごとに複数の納品予定と実績を関連付け、営業と事務が未納数量・残数を同じ画面で確認する

分納変更時のワークフロー

納期変更が出たら、受領→影響確認→通知→顧客再調整→予定と履歴の更新→未連絡確認の流れで処理します。

STEP1

仕入先から変更連絡を受ける

変更後の納期・対象商品・理由・次回回答日を確認します。

STEP2

影響する商品・予定を確認する

同じ商品の別案件や、既に顧客へ案内した分納予定への影響を確認します。

STEP3

関係者へ通知する

営業・事務・責任者など、対応が必要な人へ通知します。

STEP4

顧客と再調整する

新しい納品日・代替品・納品順序などを顧客と確認します。

STEP5

予定と履歴を更新する

変更前の予定を削除せず、変更日と理由を残します。

STEP6

未連絡・未調整案件を確認する

納品予定が変わったのに顧客連絡が完了していない案件を一覧化します。

利用できる主な方法

分納管理は、案件数・分納回数・既存システムに応じて方法を選びます。

方法 01

Excel・Googleスプレッドシート

案件数や分納回数が少ない場合は、受注明細・納品予定・実績を表で管理できます。納品予定を一つのセルへまとめず、納品単位で行を分けることが重要です。

方法 03

kintoneなどの業務アプリ

案件・受注明細・納品予定・実績・残数を関連付けて管理できます。(※kintoneはサイボウズ株式会社の登録商標です)

方法 04

販売管理・受発注システム

現在のシステムに、分納・出荷残・受注残を管理する機能があるかを確認します。

方法 05

自社向けWebアプリ

複雑な分納・複数拠点への納品・独自の請求条件がある場合に検討します。

納品予定を納品単位で行に分け、未納数量と残数を一覧で確認しているイメージ

予定を一つのセルにまとめず納品単位で管理し、受注数量と累計納品数量を照合して残数を確認する

システム化で失敗する原因

仕組み化しても、納品日が一つ・予定と実績の混同・一部納品の完了扱い・予定の上書き・返品の未考慮・請求との分断があると残数を正しく追えません。

01

案件に納品日を一つしか持たせない

複数回の予定を表現できず、別のメモやExcelが必要になります。

02

予定数量と実績数量を区別しない

予定を実績として扱うと、実際には未納でも完了に見えます。

03

一部納品を完了扱いにする

商品・明細ごとの残数を確認します。

04

変更前の予定を上書きする

顧客へ以前何を伝えたか確認できなくなります。

05

返品・キャンセルを考慮しない

数量変更を履歴として残し、有効な受注数量を更新するルールを決めます。

06

請求処理と分断する

納品実績を請求へ再入力すると、数量や対象案件の誤りが起きやすくなります。

導入の進め方

いきなり全案件を対象にせず、棚卸し→完了条件と必須項目→分納の多い案件で試す→残数と連絡を検証→関連業務へ連携の順で進めます。

1. 現在の分納管理を棚卸しする

受注・納期回答・顧客連絡・納品書・請求の流れを確認します。

2. 完了条件と必須項目を決める

何をもって納品完了とするか、誰が実績を登録するかを統一します。

3. 分納の多い案件から試す

すべての案件へ広げる前に、課題が明確な範囲で試験運用します。

4. 未納数量と連絡状況を検証する

残数計算・変更履歴・顧客への連絡が正しく管理できるかを確認します。

5. 関連業務へ連携する

発注・受注残・納品・請求管理へ段階的につなげます。

相談先を選ぶポイント

分納は前後の業務とつながります。明細・納品単位の管理を理解し、受注残や請求まで考えられる支援先を選びましょう。

✓ 相談先を選ぶときの確認ポイント
  • 商品・明細・納品単位の管理を理解しているか
  • 受注数量と累計納品数量を照合できるか
  • 納期変更・返品・キャンセルを考慮するか
  • 顧客への連絡履歴も管理するか
  • 請求条件を会社ごとに確認するか
  • 試験運用と導入後の修正まで対応するか

AI経営革新株式会社が対応できること

AI経営革新株式会社では、現在の受注・納期回答・分納予定・納品実績・顧客連絡の流れを整理する支援に対応しています。受注明細と複数の納品予定を関連付け、予定数量・実績数量・未納数量・完了条件を管理する仕組みを設計します。現在のExcelを改善する方法・GoogleスプレッドシートとGAS・kintone・販売管理システム・自社向けWebアプリなどから、会社に合う方法を比較します。

また、発注・受注残・納品・請求管理とデータをつなぎ、同じ情報の再入力を減らす方法も検討できます。

📌 代表の経験について

代表は前職のオフィス家具代理店で、営業担当者へのヒアリングや現場同行を通じて、案件・見積・帳票などの社内業務改善に取り組みました。これは前職での社内改革経験であり、AI経営革新株式会社として分納管理システムを顧客企業へ導入した実績や成果を示すものではありません

現在の分納予定・Excel・納品書・顧客連絡の方法を伺い、進捗を確認する仕組みを整理しているイメージ

現在の分納予定・Excel・納品書・顧客への連絡方法を伺い、未納数量と進捗を正確に確認する仕組みを整理する

よくある質問

Q一部を納品した時点で案件を完了にしてもよいですか?
A

未納商品が残る場合は、案件全体を完了にしない方が確認しやすくなります。明細ごとの完了と案件全体の完了を分けて管理します。

Q返品があった場合、未納数量はどう計算しますか?
A

返品を受注数量の変更として扱うのか、再納品対象として扱うのかを社内ルールと契約に合わせて決め、履歴を残します。

Q分納ごとに請求できますか?
A

顧客との契約や社内ルールによって異なります。システムは複数の請求方法に対応できる設計が必要ですが、会計・税務上の判断は専門家へ確認してください。

QExcelでも分納管理できますか?
A

案件数や分納回数が少なく、更新責任が明確なら可能です。複数予定を一つのセルへまとめず、納品単位で管理しましょう。

まとめ|明細ごとに予定と実績を関連付ける

この記事のポイント
  • 案件に納品日を一つ登録するだけでは不十分。受注明細ごとに複数の納品予定と実績を関連付ける
  • 予定数量と実績数量を区別し、累計納品数量と未納数量を商品・明細単位で確認する
  • 変更前の予定・顧客への連絡・返品やキャンセルも履歴として残す
  • 基本の完了条件は「すべての有効な受注明細の残数がゼロ」。一部納品で案件完了にしない
  • 方法はExcel・GAS・kintone・販売/受発注システム・Webアプリから比較する
  • システムは進捗把握の手段。物流事情による遅延自体は防げないため業務ルールも整える

分納管理では、一つの案件に納品日を一つ登録するだけでは不十分です。受注明細ごとに複数の納品予定と実績を関連付け、累計納品数量と未納数量を確認する必要があります。変更前の予定・顧客への連絡・返品やキャンセルも履歴として残し、すべての有効な受注明細の残数がゼロになった時点を基本の完了条件とします。私たちは、現在の分納予定・Excel・納品書・顧客への連絡方法を伺い、未納数量と進捗を正確に確認する仕組みを一緒に整理します。「一部納品後の残数が分からない」「複数回の納品予定を管理しきれない」という場合は、無料相談をご利用ください。

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「一部納品後の残数が分からない」「複数回の納品予定を管理しきれない」——現在の分納予定・Excel・納品書・顧客への連絡方法を伺い、受注明細と複数の納品予定・実績を関連付け、未納数量と進捗を一覧で確認できる仕組みを設計します。特定のツールを前提にせず、Excel改善・GAS・kintone・販売管理・Webアプリを比較。発注・受注残・納品・請求管理とつなぐ設計も検討できます。広島・中国地方は訪問、その他は全国オンライン対応。まずは無料相談から。

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